①ブレーキフルードの点検
車を走らせるためにはブレーキシステムは
非常に重要な部分です。
どんなに面倒でもブレーキフルードの量だけは
最低限チェックしましょう。
ブレーキフルードは、エンジンルームに
予備のフルードを蓄えておく
リザーバータンクが備えられています。
点検はこのリザーバータンクを
確認するだけです。
タンクの側面にある目盛りの上限と下限
の間までフルードがあれば大丈夫です。
②ブレーキフルードの劣化
一般的に使われるDOT3規格の
ブレーキフルードの沸点は205℃ですが、
湿気が数%含まれるだけで
150℃程度まで下がり、
ベーパーロック現象を起こしやすい
状態になります。
坂道などでブレーキを多用すると、
摩擦熱によってブレーキ本体が過熱し、
ブレーキフルードも高温になっていきます。
そしてその温度が沸点を超えると、
ブレーキフルードの一部が蒸発して
気体になります。
経路の途中に気体が入ると油圧の力は
気体を圧縮することに使われてしまい、
ブレーキ本体に伝わらないため、
ブレーキが作動不能となります。
これがベーパーロック現象と言われるものです。
ブレーキフルードは湿気を吸収しやすい性質を
持っていて、空気中の水分もどんどん取
り込んでいってしまいます。
車の使用状況や気候によっても異なりますが、
交換から数年で危険な状態になってしまいます。
5・6年程度経過しても通常のブレーキ動作では
問題はありませんが、
ベーパーロック現象を起こしやすいことは
確実です。そのため交換時期は
2~3年を目安と考えていいでしょう。
③ブレーキフルードの交換
ブレーキフルードの交換は
カー用品店やガソリンスタンドなどでも
取り扱っていますが、
車検時の整備の時に一緒に依頼するのが
手軽な方法です。
交換の仕方は現在では、
専用の機械を使って行われることが多く
まずエンジンルームにある
ブレーキフルードのリザーバータンクの
フルードを吸引し、新しいブレーキフルード
をリザーバータンクから圧力をかけて
強制的に送り込んだ状態で、
ブレーキ本体に備えられたブリーザーと
呼ばれる排出口を開けます。
するとブレーキホースやパイプの中の
古いフルードが押し出されます。
空気も入ることもありますが、
そのまま新しいフルードも流れ出した
ままにしておくと、混入した空気も一緒に
押し出されます。
このエア抜きという作業を各輪の
ブレーキ本体で行います。
当社で整備・メンテナンスはもちろん
車検代行も承りますのでお気軽に
お問い合わせ下さい。